[講座1] 【カメラの知識】モードメモリ (野澤 勝)

露出補正して撮影したとき、元に戻すのを忘れて失敗した経験、貴方はありませんか? そのような失敗を未然に防ぐ方法が、ペンタックス一眼レフカメラにあることを知ってますか。

メニューリストの中の撮影メニューに「モードメモリ」という項目があります。モードメモリとは、主要な設定をカメラに「記憶させる/させない」をユーザーが選べる機能です。カメラを購入したときの初期設定は、露出補正は「記憶させる」になっています。記憶させるとは、ユーザーが最後に選択した露出補正値を、電源を切っても記憶し続けるという意味です。 たとえば−1/2EVで写し、元に戻さず撮影を終了すると、−1/2EV補正をカメラは後々まで記憶し続けるということです。「露出補正したら元に戻すのを忘れないように」と思っても、撮影に夢中になるとつい忘れてしまう。これは誰もが経験することです。であれば、設定を「記憶させない」にしてみませんか。「記憶させない」にすると電源OFFで補正値0に戻ります。私は移動のとき、それが近距離であっても必ず電源を切るようにしています。これって結構便利ですよ。

パソコン使用中に数時間席を離れるとき、電源を切らずにスリーブにするように以前言われたことがあります。電源のON/OFFはCPUに負担をかけるのが理由だそうです。今のデジタルカメラはコンピューター制御でパソコンと同じですから、頻繁に電源のON/OFFを繰り返すとよくないのかもしれません。ただ私は、デジタルカメラは製品サイクルが早く機能も年々進化するので長く使い続けることはないだろう。ならば、使い勝手を優先させようと思っています。

モードメモリに登録されている項目数は機種によって異なります。645ZやK-3は11項目、K-1やK-70は16項目あります。私はその中でホワイトバランスやISO感度も「記憶させない」にしています。 設定をいろいろ変え、ワケが分からなくなったら、という心配は不要です。そのときは詳細設定メニューの「リセット」で初期設定に戻せます。ぜひモードメモリの設定変更を試してみてください。

1. モードメモリへのアクセス画面 2. 設定ページ1(初期設定) 3. 設定ページ2(初期設定)

(K-3Ⅱの表示画面)